sug(すぐ)の日記

思ったことを書きたいときに書く

小説っぽく日常を書こう

 僕は毎日昼過ぎに起きる。目覚めはけっしてよくない。アルバイトへと行くための準備時間がひどくゆううつなのだ。スマートフォンの画面とにらめっこをして1、2時間を浪費しなんとか布団から起き上がることができる。覚醒しきれていない脳を覚ますために安物のコーヒーを流し込む。効果は感じないがプラシーボ効果で効いている感を出し誤魔化す。大変な寒がりなので電気ストーブ前で固まり猫のようにうずくまる。光熱費と暖かさに板挟みとなりながら僕は欲望に負ける。虚無感を感じながら時を過ごす。ぼんやりと「つかれた」とか「死にたい」なんてつぶやく。なにも変わりはしない。

 現実にめを背けながら立ち上がり、レンジで適当に温めた名前のつかない料理とも言い難いものを食す。味はあまり感じない。空腹を満たし少しだけ気が楽になるが、先の展開は暗い。流れ作業のようにシャワーを浴びに行く。1番無になる瞬間だ。機械的にシャンプーとリンス、石鹸ですっきりした気分だけを感じる。さて、ここからが難関である。幾度とここでアルバイトをサボる決断をしたことだろうか。作業を終え、今度は体を拭き、髪を乾かし、着替え行きたくもない場所へと向かうためにエネルギーを使うこととなる。風呂場から出るこの瞬間、体が拒否反応を出すのだ。前に足が出ない。行かなければならない。しかし脳から体への信号が届かない。調子が悪いと10分以上は稼働停止し、外出のタイミングが狂う。わざと遅刻するくらいまで硬直しているまである。遅刻するくらいなら休んでしまえと悪魔が囁くのだ。その甘い誘惑を断ち切ることができればあとは誤魔化しが効く。大事な何かを押し殺し歩みを進める。これでもえらいと褒め称えたくなる。